今日は普通の日勤。上手く行くと思っていた仕事が視点が抜けていて上手く行かない時、
悔しいと思うと同時に新しい知見を得られて
面白いとも思います。この組み合わせで仕事が進んだら楽しいですね。
今回も最近読んだ本を紹介します。随分と時間を掛けて読んだ本ですが、それだけの価値のある内容でした。
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ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来 - ユヴァル・ノア・ハラリ
2016年に河出書房新社で発売された本です。著者である
ユヴァル・ノア・ハラリ氏の本では
2016年に発売されたサピエンス全史がベストセラーとなり、
私たちホモ・サピエンスが何故地球を制圧できたのかを鮮やかに書き記した内容でした。非常にボリュームのある内容であり
読むまで1ヶ月以上掛かりましたが、最後まで
ワクワクしながら読む事が出来たのも印象に残っております。そんなユヴァル・ノア・ハラリ氏の本ともなれば是非読んでみたい、そんな理由で今回このホモ・デウスを読んでおります。ボリュームはサピエンス全史と同様に非常に厚いものとなっております。
上下巻合わせて600ページ程であり、一ページの文章量も一般的な新書の倍以上です。そして、
ワクワク感も同様でしたので苦痛に思う事などなく読み切るのが楽しみでした。この本では、
科学の発展によってホモ・サピエンスはどこに向かうのかを書いております。
デウスとはラテン語で
神を意味します。ホモ・サピエンスは今後科学の発展によってホモ・デウスになる、しかしそこに待っているのは
想像を絶する格差だというセンセーショナルな内容でした。ホモ・デウスの中で非常に大切になるのは
人間至上主義という言葉です。かつてサピエンスは認知革命の後に神の存在を信じ神の言いつけの通りに生きてきました。
全ての罪は神が定めた、それを誰も疑いもしなかったのです。しかし、現在そんな事を思ってい人は殆どいません。
最も尊いのは人間の個性であり、一人ひとりがどう感じるかが全ての決定の中心となります。人が裁かれるのが可哀相な人がいるからであり、神の言葉があるからではないのです。しかし、科学の進歩によってそんな
人間至上主義が崩れようとしております。本の中では
データ至上主義と言っております。実際のところ、
自分の事を100%理解している人はいないと思います。あの時自分はどう思ったのだろう、どうしてあんな行動を取ったのだろう、数日前のそれすらも曖昧だったりします。そうであるのなら、一日の動き、スマホでの検索単語、心拍数や会話など全ての行動をデータ化し、それを
AIによって分析して貰えば如何でしょう?AIに
「あの時あなたはこういう行動をしてそのときこういう心拍数になってこう思ったから今回はこうした方がいい」と言われたら、その言葉に従ってしまうのではないでしょうか。この瞬間、
人間は死ぬのかも知れません。かつてニーチェが「神は死んだ」と言ったように、最も尊いはずの
人間の個性がデータ化された瞬間に「人間は死んだ」と言われるのかも知れません。今行動している自分の意識はどうなりどこへ向かうのか、それを一生問うていかなければいけない時代が迫っております。この答えが出た時、ホモ・サピエンスはホモ・デウスになるのかも知れません。
身近なところですと、
記憶があると思います。自分の記憶ほど信じられるものはありません。だからこそメモを取るのだと思います。もし、
記憶とメモが不一致だったらメモを選ぶでしょう。そんな行為の究極的な者が、ホモ・デウスなのでしょうか。
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- 2019/06/26(水) 22:14:14|
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